「草野球の窓」くまの穴

第2章(5)「打球の判定」
H-2.打撃妨害時の監督の選択権

 打者が打撃行為を野手に妨害されながらも投球を打った場合、プレイはそのまま続けられ、一段落したときに審判員は「タイム」を宣告して、状況を判断します。このとき、「監督の選択権」が発生していたら、球審は攻撃側の監督に「このまま成り行きに任せることを望むか」、または「打撃妨害を宣告することを望むか」と二者択一させます。では、どのような状況のときにこの選択権は発生するのでしょうか。例をあげます。

<例1>
 一死走者三塁。打者は捕手のミットにバットを当てながらも左翼へ飛球を打ち上げた。三塁走者は左翼手の捕球を確認後、本塁へ走り、得点した。

 この場合、攻撃側の監督はプレイを生かして三塁走者の得点を認め、打者をアウトにして、 二死走者なしで試合を再開することを希望できます。またはプレイは生かさないで打撃妨害を宣告して、一死走者一・三塁で試合再開を望むことができます。


<例2>
 無死走者二塁。打者は捕手の妨害に遭いながらも内野ゴロを打った。打者は一塁到達前にアウトになったが、走者はこの機を利用して三塁へ進んだ。

 この例のとき、攻撃側の監督はプレイを生かして二塁走者を三塁に進め、打者はアウトにして一死走者三塁にすることを希望できます。もしくは打撃妨害として、無死走者一・二塁とすることもできます。



 上記のとおり、攻撃側の監督は打撃妨害後の状況を自分の好きなように作り上げることができるのです。これを「監督の選択権」といいます。球審はこの選択権が発生したら、タイムの宣告の後、攻撃側の監督に向かって、

「ただ今打撃妨害がありましたが、監督の選択権が発生しています。プレイを生かすか、打撃妨害を宣告するか、どちらがよろしいか」

 と問います。場合によっては、プレイを生かしたときはどうなるか、打撃妨害を選んだときはどうなるのかを説明する必要もあります。攻撃側の監督に希望を聞きましたら、球審はその旨を守備側の監督に伝えます。そして、攻撃側の監督の希望どおりに処置し、試合を再開させます。

(2001.5.2)


   今日も元気に「ストライク!」



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草審判員 くま


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