「草野球の窓」

グランド倫理について


 グランド倫理について、多くのご意見をお寄せいただき、ありがとうございました。見解がずいぶん遅くなり申し訳ありません。

 さて、このグランド倫理問題については、TEAM GODさんやシラサギさんのコメントを発端として、「野球に対する取り組み姿勢」の違いに対して、このホームページでどのように対処していくかを検討するのが目的でした。

 さて、その「取り組み姿勢」の一例として挙げたのが、ユニフォーム装備審判付き試合でした。つまり、これらの例を「当然のこと」とするチームと、そうでないチームが、このホームページを通じていきなりグランドで出会ってしまっていいのかということが本来の観点です。まさしくTEAM GODさんのご意見にある、「野球に対する価値観が自分のチームと共通する対戦相手を選ぶ目安」をどのように設定するか、ということが観点なのです。

 しかしその前に、上記の2点に対して全国の草野球人がどのような考えをお持ちなのかを確認したいと思い、「グランド倫理」という言葉を用いて提議した次第です。


1. ユニフォームが揃っていないのは草野球としての「グランド倫理」に欠けるか?

 多くの方は、草野球にユニフォームは必ずしも必要ではないと考えておられます。ユニフォーム着用が必要だとする方も、そのチームの姿勢がそうであるという意味であり、「草野球はユニフォームがなくてもできる」という意識はほぼ全員が共通して持っておられます。
 よってこの問題は、草野球の試合には「ユニフォームを揃えた本格的な試合」と、「楽しくできれば形にこだわらない試合」の二通りがあるということを確認した上で、

ユニフォームが揃っていないのは草野球としての倫理に反しているとは言えない

と、結論付けたいと思います。


2. 審判付きの試合は、草野球の当然の「グランド倫理」なのか?

 審判についても、ほとんどの方が必ずしも必要ではないと考えておられるようです。(もちろん、ここで言う審判とは有料の派遣審判員を指します。)
 この問題についても、上記と同様、「派遣審判員付きの本格的な試合」を臨むチームもあるということを念頭に置いた上で、

草野球では必ずしも審判を雇う必要はない

と、結論付けたいと思います。


 以上のように、当サイトでは、草野球における「ユニフォーム」、「派遣審判」は、必須のものではないとの見解に至りました。つまり、この2点について、今後そのニーズの有無が混在した状態で運営していくことになるわけです。

 よって、本来の観点である「野球に対する価値観が自分のチームと共通する対戦相手を選ぶ目安」については特別な項目は設けません。今後、当サイトで出会ったチームが上記の2点で共通しなかった場合でも、それが「草野球」なのだと解釈してください。

 しかし、前述の「野球に対する価値観が自分のチームと共通する対戦相手を選ぶ目安」をどのように設定するか、ということは依然考えなくてはならない問題で、破棄するわけにはいきません。
 とりあえず現状では、コメント欄を利用するのが妥当かと思っています。今後は、

できるだけ対戦相手が自分のチームの実力、性格、ポリシーなどが把握できるようなコメントをお寄せください。


3. そもそも「グランド倫理」を規定することは必要か?

 さてこの問題がもっとも重要です。これは当サイトの運営上の問題だけではなく、もっと幅広い草野球界全体の問題として捉える必要があると思われるからです。

 多くの方は「グランド倫理」を特別設ける必要はないと考えておられます。ただ、建設的なご意見も多数ありました。

 まず、BULLさんは、

「草野球の対戦エチケットのようなものなら賛成」

渡辺WINSの黒崎さんは、

「どんな大差になっても決して試合を捨てるな」

水天宮シーガルズ加藤さんの

「どうしても必要ではないが、非常識なチームは結果的に自然淘汰されていく」

というご意見は、的を得た実に率直なもので説得力がありました。

 私が最も考えさせられたのは、HAL野球部長谷川さんの

「ガイドラインのようなものがあると初心者チームは助かる」

というご意見でした。チーム名簿をご覧になるとおわかりになるかと思いますが、確かに自ら「初心者チーム」と名乗るチームは数多くあります。私も草野球に身を投じた当初は、野球ルールはわかっていても、相手チームとの交渉の段取りや試合当日の立ち回りなどにずいぶん気苦労した記憶があります。その一因には、何が常識で何が非常識なのかを把握していなかったことがあったと思います。
 その意味で私は、新興草野球チームがスムースに試合進行できるように、また、草野球のエチケット再確認も含めて、「グランド倫理」は必要ではないかと考えています。

 名称については「倫理」という大げさな単語を使用しました。これは特別な意図があって使用したものではなく、前述の「対戦エチケット」でもいいような気もします。名称についてのこだわりはありません。

 さてどんな名称にしても、当サイトで出会う草野球チームに共通の取り決めが必要だと痛感するご意見・ご報告が、締切り後に2通寄せられました。これが今回の見解報告を延長した理由となるものです。

以下、メール内容を示します。

《メール1》

※当方の判断で匿名扱いさせていただきました。
 実は今日、「草野球の窓」を見て連絡してきたチームと対戦したのですが、その際とても不快な思いをしました。

 それは、ヤジについてです。

 対戦相手(仮にXチームとでもしておきます)から連絡があり、先方が確保したグランドに出掛けました。
 試合では、初回から監督らしき人物がヤジを飛ばしてきました。相手チームの選手が、出塁すると「牽制できないんだからもっとリードを取れ!」、野手の間を抜けるヒットが出ると「相手は棒立ちなんだから!」などと、味方選手への檄(のつもり?)の中に、こちらのプレーに対する中傷を織りまぜてきたのです。
 やっとチェンジし、我々がベンチに戻ると案の定、サードのキャプテンが「あれは失礼だ!こんなチームとは対戦したことがない。試合放棄が頭をよぎった」とかなり頭に来た様子。私もセカンドでしたから、彼のヤジは聞こえてきていて、苦々しく思っていました。ですから個人的には、試合放棄をするのならそれでもいいとさえ思っていたんですが、さすがにそれは大人げないので実行はしませんでした。
 3回くらいから、相手チームの誰かが注意したのかどうか分かりませんが、しばらくはおとなしくしていました。が、5回にはこちらの投手の牽制球に対し、「ボーク、ボーク」とまたもヤジってきたのです。あきらかに投手の動揺を誘おうという意図だと感じました。

 私はすべてのヤジがダメだと言っているわけではありません。あまりに汚いヤジなどは言語道断ですが、何かの大会の試合などで、白熱した場合、自然にヤジが出る場合もあると思います。お互いよく知ったチーム同士であれば、ヤジ合戦になる場合もあるでしょう。でも「草野球の窓」などで見つけた初対面の相手と試合する場合に、紳士的にプレーするというのは暗黙の了解で、いちいち口にすることではないはずです。

 今回は交通事故にあったようなものだと、割り切るしかないと思いますが、わざわざ試合をために出掛けたのは徒労に終わったようです。Xチームのようなところが存在するのは悲しいことです。別に相手チームを告発しようとは思っていませんが、あのような場合、我々が取った処置が最適だったのかどうか分かりません。試合放棄はしないまでも、次の犠牲チームを出さないためにも、さりげなく注意した方がよかったのかもしれません。でも相手は、社会のなんたるかを心得ているはずの社会人チームです。「グランド倫理」についての企画が続くのでしたら、一つの問題提起になると思い、メールした次第です。

《メール2》

※当方の判断で匿名扱いさせていただきました。
 6月○○日に試合を行う予定でしたが、すっぽかしをくらいました。掲載されている電話番号も使われていないようです。以上報告しておきます。


 上記の2通のメールを受け取り、とりあえずグランド倫理という言葉を仮称として用いるならば、私はやはりグランド倫理は設定すべきだと感じました。

 ご存じのように、チーム名簿には大変多数のチームが掲載されています。そのコメント欄には"楽しく試合をやりましょう"という表現が実に多く使われています。
 しかし、この楽しいという意味は何を指しているのでしょうか。自分達が盛り上がれる試合だけが楽しい試合ではないはずです。「楽しい」という言葉がかなりの曖昧さを持っている以上、グランドで両者が"楽しく"試合をするには、それなりの前提をクリアしなければなりません。「初心者チームへのガイドライン」はまさしくその意味で必要となるものでしょう。

 私は、これらのメールを読み、まずは相手チームに対する礼儀を最重要視する必要があると感じました。メール2の「すっぽかし」は言語道断で論ずる余地はありませんが、試合当日、もし何らかの止むをえない事情が発生した折りには、あらゆる手段を使って(伝令者を派遣してでも)、相手チームに連絡するのが最低限の礼儀というものでありましょう。そしてまた相手チームもその事情を理解しようとする姿勢が必要です。
 また、試合後のエールも礼儀の一つでありましょう。メール1では公表していませんが、「Xチーム」は試合後エールを贈ったのは贈ったが、それは自らのチームに対してだったそうです。これは明らかに礼儀を欠いていると私は思います。試合内容がどうであれ、同じグランドで汗を流した相手に対してエールを贈るのは当然の倫理です。

 また、メール2の掲載している電話番号が使われていないという点については、掲載している当方にとっては運営上最も気掛りなところです。多くの方は連絡先が変更されるときちんとその旨をご報告くださいます。チームの仲介として機能する当サイトでは連絡先を明確にしていないとその機能を失ってしまうのです。
 この相手チームに対しては、当方から事実確認のE-mailを送信しましたが、応答はいまだなく、連絡が取れない以上、当サイトの運営上、「掲載する意味がない」と判断し、チーム名簿から削除しました。

★        ★        ★

 さて、続いてメール1の試合中のヤジについての報告ですが、報告された方もおっしゃっているように、すべてのヤジを対象としているわけではありません。味方に対してはともかく、初めての対戦相手をヤジの対象とすることはいかがなものかというのがその主旨でありましょう。楽しいはずのものが楽しくなくなる危険性があるという警告でもあります。

 私は、試合中、相手チームに対して意図的な声を掛けないのが、楽しい野球の前提になるのではないかと感じ、それはまさしくグランド倫理の一つではないかと思いました。

 しかし、自分がこれまで経験してきた試合を振り返ってみると、野球は「声」を武器として用いている面も確かにあります。ランナーやベースコーチの発する「リーリーリー」は、ある程度相手投手の動揺を狙っていますし、ベンチからも盛んに多様な声を掛けます。今回報告された「ヤジ」は、明らかにその延長上に位置するものです。
 加えて、相手を動揺させるのはテクニックのひとつである、という考え方も否定できないという思いがわずかながらあります。「ボーク」に対するアピールなどがそうです。「ボーク」は反則ですから、それをアピールすることは正当です。しかし、アピールすればするほど「楽しい試合」から遠ざかっていくような気がします。ならばいったいどこで線を引けばいいのでしょうか。

 ここで、再び皆さんのご意見を伺いたいと思います。

 ただご意見を集めるだけでは効率が悪いかと思い、まずは当サイトから他の分野も含めて「グランド倫理」の素案をお示しします。この素案を叩き台にしてご意見をお寄せください。

「草野球の窓」を介して成立した試合には、以下の「グランド倫理」が存在する。
(素案)
試合開催に際して
試合決定時には、時刻は曖昧にせず、何時からグランドが使えて何時から試合を開始する、当日の天候による試合可否は何時決定、と具体的に決めておく。
試合前日には、誘ったチーム(またはグランドを確保しているチーム)が誘われたチームに試合確認の連絡をする。
当日の小雨、あるいは前日の降雨による試合開催の可否は、グランドを確保しているチームが決定し必ず連絡する。相手側は勝手に自己判断しない。
両チームは試合前日までに、自分のチームの選手の試合参加を改めて確認しておく。
試合当日、チームの責任者は、自分の練習を後にしてでも先に相手チームの責任者と挨拶し合う。
試合前にグランドの形状に応じたルール(グランドルール)を設定し確認しておく。
試合前のキャッチボールは内野フィールド内ではしない。
試合球は各チームで少なくとも2個は新球を用意する。
グランド負担金は試合前に支払う。
試合中
相手選手を対象としたヤジは禁止。
ベースコーチは走者にしか声を掛けない。
死球の場合、少なくとも投手、捕手、一塁手は相手に謝る。
ファウルボールは攻撃側が拾いにいく。
チェンジの際、投手以外の野手は走ってベンチに戻る。
最小限の野球用品(グローブ類、バット、マスク)は各チームで用意しておく。ただし、試合チームで審判を出す(派遣審判を雇わない)場合の審判用のマスクは互いに融通しあう。
試合チームで審判を出す(派遣審判を雇わない)場合の審判は、自分のチームの選手には声を掛けない。
ボークは指摘して注意を促す程度にする。派遣審判がいる場合は審判に一任する。
相手に通知することなく選手交代しない。
試合後
試合終了挨拶の後、互いにエール交換をする。
グランド整備は両チームでする。

 以上を提案いたします。なお、上記の提案は、あくまでも当サイトで出会ったチームが試合をする上で共通に認識していることを目的としたものです。各種大会などでは当てはまらない点もありますのでご注意ください。

お寄せいただいた意見一覧
↓↑
当サイトとしての見解
この見解に対しての意見一覧
新しい問題提議


草野球カレンダー草野球チーム名簿草野球リーグ名簿草野球チームリンク集スポーツ安全保険
人材募集「まるドの目」「草野球の科学」「マネージャーの声」「拝啓 新興チーム様」トップ