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平成18年5月8日、厚生労働省から「平成16年 国民健康・栄養調査結果の概要について」1)が発表されました。この調査は、健康増進法に基づき、日本国民の身体状況、栄養状況、生活習慣などを明らかにして、国民の健康増進のための資料とする目的で実施されているものです。調査対象は男女とも満1歳から70歳以上の方まで総数9,345人という、統計的に十分信頼しうる規模で実施されています。今回はこの調査結果の中から肥満に関する結果をご紹介します。
このような見方で、肥満者割合が最も増えやすいのはどの年代なのか計算してみました。1994年のデータがありますので、1994年と2004年のデータを用いて過去10年間の肥満者増加率を計算しました。
このように見ていくと、グラフでは40歳代の男性が最も肥満者割合が高い(32.7%)のですが、この10年間の増加率では、(1994年の)20歳代の男性が最も肥満者が増えた年代(1.7倍)だったことがわかります。肥満は長い間の生活習慣の“結果”です。その土台は20歳代にあると言えましょう。
このメタボリックシンドロームが注目されているのは、この病態が動脈硬化を原因とする循環器病(心筋梗塞、脳梗塞など)につながるからです。下に示した診断基準では、内臓脂肪蓄積・高脂血症・高血圧・高血糖の4つの因子が挙げられていますが、これらはかつて“死の四重奏”と呼ばれていました。それほど将来の死の危険性が高い病態なのです。
日本ではかつて米国の診断基準3) やWHO(世界保険機構)の診断基準4) を使用していました。しかし、国内8学会(日本内科学会、日本動脈硬化学会、日本糖尿病学会、日本高血圧学会、日本肥満学会、日本循環器学会、日本腎臓病学会、日本血栓止血学会)でなる委員会が、2005年4月の日本内科学会総会において、日本独自の診断基準を策定しました5)。(左下参照)
メタボリックシンドロームの結果のグラフを見てまず感じることは、圧倒的に男性に多いということでしょう。平均寿命の男女差もうなづけてしまいます。そして、40歳代で急激に増加している点も見逃せません。しかし、これも生活習慣による“結果”ですから、その要因は20代、30代にあるということに留意したいものです。
そこで、厚生労働省の進める「健康日本21」(21世紀における国民健康づくり運動)6) で推奨されている運動量を参考に週1回の試合の運動量を考えてみましょう。 「健康日本21」では、外国文献に基づいて週に2,000kcal(1日300kcal)以上の運動が必要とされています。第1章「草野球とカロリー」で計算したように、草野球1試合で消費するカロリーは、体重60kgの場合、投手834.8kcal、捕手716.4kcal、内野手435.6kcal、外野手372.2kcal、チーム平均で486.7kcalです。ポジションでかなりの差はありますが、投手だと週2,000kcalのうちの4割、外野手は2割を1試合で消費している計算になります。 (2006.6.10)
【参考資料】 (1)「平成16年 国民健康・栄養調査結果の概要について」厚生労働省健康局,(2006) (2)「Sankei Web 特集「メタボリックシンドローム」(2006) (3)Executive Summary of the Third Report of the National Cholesterol Education Program (NCEP) Expert Panel on Detection, Evaluation, and Treatment of High Blood Cholesterol in Adults (Adult Treatment Panel III),JAMA,Vol.285,No.19,2486-2497(2001) (4)「Global and societal implications of the diabetes epidemic,Paul Zimmet,Nature,414, 782-787(2001) (5)日本内科学会雑誌,94(4), p188(2005) (6)「健康日本21」2.身体活動・運動, (財) 健康・体力づくり事業財団 |
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