「草野球の窓」
ミャンマー野球紀行 <9>


おそるべしマンマンティンのコントロール

5月10日(土)
 今日から久しぶりの練習。球場に着いてグランドを見ると人数が少ない。私が練習に参加してから最少の13人。いつもキャッチボールする子供もいなくてちょっと寂しい。
 午前の練習はシートノックと初心者のキャッチボールの相手で終わる。午後は雷が鳴り響いていて落雷が怖いので、木製バットを使用することになった。バットを見るとダイエーから寄贈された柳田聖人実使用バットだ。日本から持ってきた私の使っているバッティンググローブも柳田聖人の実使用品。こんな遠いところでご対面?になるとは。。
 フリーバッティング中に野良犬がフェンスの隙間から入り込む。フェンス際で用を足す犬に向かってマンマンティンがセカンドベース付近から大遠投。距離80メートルはある目標に見事命中する。凄いコントロールだ! 犬は悲鳴を上げながら逃げ出す。死ななくて良かった。もう2度と球場に近づくことはないだろう(笑)。

 練習後、岩崎さん宅で夕食をご馳走になりアウン・ナイン・ウーさんに連れられて寺院見学に行く。寺院前の事務所でミャンマー野球チームのミャンマー側代表と会う。風格のあるお爺さんだった。寺院見学後、ビアガーデンへ。ビールは美味しいがカラオケはうるさすぎるし、とっても暑い。暑いのでビールを飲みまくり、練習で消費したカロリーの倍以上を補給しホテルへ戻った。午後10時就寝。



無断欠席には罰が待っているのだ
【24】練習欠席の罰

5月11日(日)
 今日は朝から曇り。今にも雨が降り出しそうだ。ランニング、ストレッチ、ベースランニング、キャッチボール、シートノックといつものメニューをこなす。午前11時頃、豪雨となり練習は中断。昨日、練習を無断欠席したチョウチョウトゥン、チッカイウン、サンウィンへ岩崎監督からお叱りが。チーム規則を延々と読み上げる3人【24】。反省している様子は伺えるがどうも芝居臭い(笑)。




【25】ミョウタントゥンリーダー

 明日からレギュラー選手をグループ分けし、リーダーシップ教育を実施することになった。これは以前から構想されていたとのこと。レギュラー選手をリーダーに任命し、各グループに4人程度の選手をつけてリーダーの指導の下に練習する。各リーダーに責任感を持たせることが狙いだ。練習メニューは各リーダーが受け持ちの選手の長所短所を考えて作成する。リーダーはマンマンティン、ミョウタントゥン【25】、ミンルイ、ミンゾー、チョウチョウトゥンの5選手。性格がまったく違う5人がどのような指導方法をとるか楽しみだ。

 午後、練習終了後、選手達に明日帰国すると挨拶する。数日前から考えていたのだが、滞在中に私が使っていた内野用グローブをミンゾーにあげることにした。本来ならチームの物として監督に預けるのだが、是非、私の中でのMVP選手ミンゾーに使って欲しいと思い特別に個人に渡すことを許可してもらった。今までは外野用でセカンドを守っていたので少しやりづらそうに見えたが、内野用を使うことによってますます上手になるだろう。

 今日がミャンマー最後の夜ということで中嶋君が来てくれる。岩崎さん夫婦、中嶋君とこれからのミャンマー野球チームの事、 ミャンマーでの思い出話しをする。その話しの中で、私がミャンマーに来るきっかけとなったU-LOWホームページに載っていた裸足の選手が皮膚ガンで亡くなったことを聞かされショックを受けた。
 サードのワナトゥン、ファーストのティンゼヤリンの年齢が共に16才、野球経験が半年と聞いて驚く。ミンゾーを含めた16才トリオの実力はどこまで伸びるのだろうか? 本当に楽しみだ。

 明日の午後にミャンマーチームのレギュラーが守備につき、私がバッターでの真剣勝負をすることになった。ピッチャーはエースのチョウチョウトゥンとマンマンティン、キャッチャーは岩崎監督が務める。みっともない結果にならなければ良いけど。。楽しみ半分、不安半分といったところか。
 午後11時30分、ホテルに戻り野球チームのみんなへの別れの挨拶を考えながら就寝。



2003年12月12日掲載

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比嘉 満


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